ノルウェーのノーベル委員会が11日午前11時(日本時間午後6時)、今年のノーベル平和賞の受賞者を発表する。中東情勢は緊迫の一途をたどり、法の支配は説得力を欠く。そんななか、今年を代表する「平和の推進者」として誰が選ばれるのか。
最大の注目点は中東情勢を絡めるかどうかだ。パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスがイスラエルへの奇襲を仕掛けたのは昨年10月7日。ノーベル平和賞の発表翌日のことだった。
平和賞の受賞者予測リストを毎年公表し、昨年の受賞者を的中させたオスロ国際平和研究所のヘンリック・ウーダル所長は、600万人弱のパレスチナ難民を支援する国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)を有力候補に挙げる。
一部のUNRWA職員にはハマスの攻撃に参加した疑惑が出た。ウーダル氏は「一部で議論を呼ぶだろうが、そうあるべきではない。彼らの人道支援と、その重要性をより重く見るべきだ」と語る。
パレスチナではこの1年間…